あなたのNISA、1銘柄に偏ってない?集中度を1分で数値チェック
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)で保有銘柄の集中リスクを定量分析。PFWiseの分散スコアが内部で使用するHHI計算ロジックと活用法を詳しく解説。
HHI指数とは何か
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI: Herfindahl-Hirschman Index)は、もともと市場の競争度を測るために開発された指標です。各企業の市場シェアの2乗を合計して算出します。
この指標を投資ポートフォリオに応用すると、保有銘柄の集中度を数値化できます。「分散しているつもりだけど、本当に分散できているのか?」という疑問に、定量的な答えを出せるのがHHI指数の強みです。
私自身、8銘柄に分けていたので「分散できている」とずっと思っていました。ところがHHIを計算したら3,100。上位2銘柄で資産の55%を占めていて、数字の上では「中〜高集中」でした。銘柄の数を数えて安心していただけで、実際の偏りは見えていなかったわけです。
HHI指数の計算方法
ポートフォリオのHHI指数は、各銘柄の保有比率(%)の2乗を合計して算出します。
HHI = Σ (各銘柄の比率%)^2
例えば、3銘柄をそれぞれ50%、30%、20%保有している場合:
HHI = 50^2 + 30^2 + 20^2 = 2500 + 900 + 400 = 3,800
HHI指数の解釈
- 1,500未満:分散が十分(低集中)
- 1,500〜2,500:中程度の集中
- 2,500超:高集中(要注意)
- 10,000:1銘柄に100%集中(最大値)
分散度をHHIで把握する手順
ポートフォリオ管理ツールの多くは、分散度の評価にHHI指数を使います。生のHHI値は桁が大きくて直感的でないので、0〜100のスコアに変換すると扱いやすくなります。手作業でも次の3ステップで同じことができます。
- 保有全銘柄の比率からHHI指数を計算
- 銘柄数に応じた理想的なHHI値(均等配分時の値)と比較
- 実際のHHI値が理想値に近いほど分散が効いている
私が分散の確認で実際に見ているのはHHIの1つだけです。以前は「保有銘柄数」を分散の物差しにしていましたが、これはやめました。銘柄数は「いくつ持っているか」しか映さず、「どれだけ偏っているか」を一切捉えないからです。HHIなら比率の2乗で偏りに重みが付くので、上位への集中が一目で数字に出ます。物差しをHHI1本に絞ったことで、「10銘柄あるから安心」という素朴な判断を切り、偏りそのものを見るようになりました。
実践例: HHI指数で集中リスクを発見する
「10銘柄持っているから十分に分散できている」と思っていても、上位2銘柄で60%を占めていたらHHI指数は2,000を超える可能性があります。冒頭で書いた私の8銘柄・HHI3,100も、まさにこのパターンでした。
HHIで見るようにしてから、集中リスクの判断が変わりました。以前なら「8銘柄もあるし、まあ大丈夫」で済ませていた状態を、いまは「3,100は高すぎる」と即座に切れます。実際このときは上位銘柄を一部売って3銘柄を足し、HHIを1,900まで下げました。銘柄数では何も決められませんが、HHIなら「いくつまで下げる」という具体的な目標を立てられます。
分散度スコアが低い、つまりHHI指数が高いときは集中リスクがあるサインです。上位銘柄の比率を下げるか、新たな銘柄を追加して分散度を改善しましょう。
集中リスクを理解する(関連書籍)
敗者のゲーム
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